スマート金型

頭脳を持った賢い金型

射出成形とは

プラスチック射出成形

 コップや洗濯バサミなどの生活用品からバンパーなどの自動車部品まで、身の回りで多く使われているプラスチック製品は射出成形と呼ばれる製法で作られています。この製法では、製造する形状を彫り込んだ1組の金型の間に溶けたプラスチックを流し込んで、冷やし固めて目的の形状の製品を製造します。ちょうど鯛焼きを作るようなイメージです。

ブラックボックス

射出成形

 射出成形の製造手順は、2つの金型を閉じて(型締)、その間の隙間に溶けたプラスチックを流し込んで(充填)、力をかけてぎゅっと押し込んだ後(保圧)、冷えて固まるまで待ち(冷却)、金型を開いて製品を取り出します。金型が閉じている間は中の状態を見ることができませんので、新しい製品を作る場合は熟練した技能者が金型の中の状況を推測しながら製造機械の調整を行う必要がありました。

スマートに・・・そして、手軽に

センサで金型の中を見る

センサで金型の中を見る

 金型は分厚い鉄でできていますので、中の様子を映像で見ることはできません。そこで、金型の内側に圧力や温度を測るセンサを取り付けて、これらの変化を高速に測定することで、溶けたプラスチックが流れる勢いや力のかかり方、冷え方がわかり、金型の中がどのような状況になっているのか知ることができるようになりました。測定データをグラフ化して見ることで、従来よりも容易に製造機械の調整ができるようになります。

不良品の自動判別

不良品の自動判別

 射出成型品の不良品判別は、金型から取り出した後の製品を1つ1つ検査して判断しているため、製造の直後に検査ができない場合は不良品を大量に作ることもありました。スマート金型を使うと、センサの情報から不良品を自動判別することが可能になり、製造のムダや検査の手間を減らすことができます。

金型と一体化

金型と一体化

 測定データの記録や不良品判定には、パソコンなどを金型に接続する必要はありません。製造現場での使いやすさを考え、記録や判断ができるシステムを小型化して金型に組み込み、金型と一体化できます。さらに、通信機能を組み込むことで、海外など遠隔地の工場であっても製造の状況が手に取るように分かるようになります。

報告書